会計ソフトのFreeeやマネーフォワードは英語で使えるのか?

(2021/3/12)

画像の通りなんですが、一応使えます(マネーフォワードも)。その方法について説明します。

 

…会計ソフトって?

日本で会社を作ったり個人で事業を始めた際には何らかの「会計ソフト」を使うのが一般的です。会計のことがよくわからない方で、会計士や税理士の先生に全てをお願いしている場合であっても、その先生方は「会計ソフト」を使用して会社の取引の記録をしています。「会計ソフト」というのは、簡単に言うと「凄い電卓」です。普通の電卓ではダメなんです。凄くないとダメなんです。毎月事務所の家賃を10万円支払っていて1年分が120万円でそれが経費になるんだから「凄い電卓」なんていらないでしょ?売上も経費も1年分の金額がわかればいいでしょ?そう思う方もいらっしゃるかもしれません。それはある程度は正しくて、それだけなら普通の電卓でもいいんですが、会社の取引はそれ以上の情報が必要になるんです。「凄い電卓」である会計ソフトは1年分の売上や経費だけでなく、銀行に今いくら残っているのか、売上の金額で未入金の金額はいくらか、経費の金額でまだ支払っていない金額はいくらか、などもわかります。また、「凄い電卓」は信頼性が高いので一定のルールを設けて取引の記録をしよう、ということになりました。それをやってくれるのが会計ソフトです。

 

会計ソフトを英語化するのはなぜ?

日本でも特に東京には多くの外国人が住んでいますが、自分で会社を作って経営している外国人ももちろんたくさんいます。彼らが会計や税金のことをどうするのか、というとほとんどの場合は会計事務所に依頼することになると思います(日本人の会社でもそうなんですが)。そうなると、自分の会社で会計ソフトを導入して使うか、自分では使わずに会計事務所に全てをお願いするかの2択になります。比較的小規模の会社の場合には会計事務所にお願いしておけばいいんですが、ある程度会社が大きくなって自分の会社で会計の情報(リアルタイムな売上や経費の情報)を管理したい場合には、会計ソフトを導入することになります(自計化と言います)。その時にどの会計ソフトを使えばいいのかと考え、インターネットで検索すると、Freeeやマネーフォワードなどが有名なものであることがわかると思います。ただ、どちらも日本の会社が作成した会計ソフトで、日本語でしか対応していません。日本に住んでいる外国人は日本語がわかる方も多いので、その場合には日本語のままでもいいかもしれませんが、日本語がそこまで得意ではない場合であったり、母国語の英語で表示されている方が助かるであったり、と考えると英語になっている方がありがたいと思う人も多いのではないでしょうか。あと、会計ソフトに記録する情報によってその会社の税金の金額が増えたり減ったりすることにもなりますので、自分が一番理解している言語で取引の記録をした方がいいのはやはり間違いありません。

日本にはたくさんの会計ソフトが存在しますが、同じように海外製のソフトも(それ以上に?)存在します。しかし全てのソフトが使えるわけではないので注意が必要です(無料で使える海外製のソフト)。日本製と海外製のどちらがいいのかということに関しては何を重視するかにもよりますが、日本製だと色々と便利なことも多いです。Freeeやマネーフォワードで言うと、例えば銀行口座と同期して銀行の取引を自動的に会計ソフトに取り込むことが出来ます。銀行の「フリコミテスウリョウ」などの情報を会計ソフトが学習して支払手数料などの勘定科目で処理してくれます。クレジットカードについても似たような機能があり、銀行口座とクレジットカードの両方を同期しておくと、ある程度の取引までは自動的に会計ソフトが記録しておいてくれます。作業が楽になります。海外製のソフトにも似たような機能はあると思いますが、日本の銀行と同期は出来ないと言った制約はあると思いますので、そうなると日本の会計ソフトを使用するメリットは大きいですね。また、便利というだけではなくて、海外製のソフトだと日本の税金の申告をする上でそもそも機能が不十分といったケースもあります。例えば、取引について消費税の記録が必要な会社については、日本の消費税に(もちろん)対応していない海外製のソフトでどのように記録するのかということで悩むことになります。記録の方法としては(消費税の)税抜経理と税込経理があり、税込経理であればある程度までは対応できるのですが、税抜経理をしたい場合にはかなり厳しくなります。詳細は割愛しますが、とりあえず海外製のソフトには限界があるのが現状です。

ここに日本の会計ソフトを英語化するメリットがあります。

 

Freeeやマネーフォワードを英語化する方法

やり方は非常にシンプルです。次の方法であっさり出来ます。

  1. ブラウザはGoogle Chromeを使い、日本語のページを英語に翻訳する設定にする(パソコンでの操作を想定しています)
  2. Freeeやマネーフォワードのページにアクセスする

それぞれ具体的に説明します。

Google Chromeで必要な設定

画面右上にある「︙」(ちなみに縦三点リーダーっていうそうです。初めて知りました。)の「設定」を開く

左の「詳細設定」の「言語」をクリック

 

「言語」の一覧に「日本語」がある場合には「︙」から削除し、「英語」だけにする

 

「母国語以外のページで翻訳ツールを表示する」をオンに。この場合、母国語は英語ということになるはずなので、日本語のページは翻訳の対象になります。

 

Freeeやマネーフォワードのページを開く

それぞれ、翻訳されるかどうか確認します。

 

Freeeの翻訳前

 

Freeeの翻訳後

 

マネーフォワードの翻訳前

 

マネーフォワードの翻訳後

 

いかがでしょうか?Freeeとマネーフォワードそれぞれのトップページです。ほぼ全ての文字が翻訳されています。

他のページについても当然翻訳されます。(画像データに日本語が表示されているような場合には当然翻訳されませんが、そのようなこともあまりありません)

ちなみにブラウザの右上のボタンで日本語と英語を切り替えられます。

 

翻訳された英語が正しいのかどうかというのは何とも言えませんが、ソフトを使用するに当たっては全く問題ないレベルかと思います(マネーフォワードの左のメニュー表示は若干おかしいですが)。もちろん英語以外の言語でもGoogle翻訳が対応していれば翻訳可能かと思います。Google Chrome以外にも翻訳機能があるブラウザであれば同じことが可能なはずです。

日本の会計ソフトを英語化する方法は他にもありますが、Freeeかマネーフォワードを使用する場合には今回紹介した翻訳する方法が良いのではないかと思います。

ちなみにFreeway給与などのブラウザで使える(5人まで)無料給与計算ソフトも同じように翻訳できます。日本の会計と給与のソフトが英語で使えるのは一部の方にとっては大きいですね。